こまめしるこのくらし

好きなことだけたくさん書く

だし巻き卵

唐突にだし巻き卵が食べたくなった

 

昼間も家にいるとついついカップ麺に手が伸びてしまう

これでは受験期の夏休みと同じだ

 

そんなわけでなんだかやさしいものが食べたくなった

思い出したのはだし巻き卵

一時期はまって休みの日は毎回作っていたほどだった

 

きっかけは近所の弁当屋さん

だし巻き卵欲しさに弁当を買っていた

ちなみにだし巻き卵だけを買いに行ったりはしない

あの頃の自分は恥ずかしかったのだ

好きなものを好きというのがどうにも

だからついでですよって顔して

だし巻き卵を視界の端に入れて弁当を適当に選ぶ

こいつはおまけだ

でもそれを悟られないように冷静に弁当を選ぶ

 

家に帰っておまけをまず食べる

なるべく早く食べる

ベストだし巻き卵ポジションのためだ

それは意味が分からないがようやくだし巻き卵にたどり着く

 

開けるとやさしい出汁の香り

あふれた出汁が容器の底にたまる

食べやすい大きさにはしで切る

出汁が滴らないように気を付けて口へ運ぶ

もう言うことはない

まだまだあるぞから

まだまだ食べたいを超えて

また買いに行こうとなる

 

今は引っ越してしまって遠くなった弁当屋さん

まだやっているだろうか

地元だからよりおいしく感じてしまうのかもしれない

あれよりおいしいだし巻き卵を私は知らない

もちろん素面の時の話だ