凍蝶
『凍蝶』という言葉をたまたま見かけた
響きも文字も美しい
凍も蝶も美しいし文字にまとまりがある
東と葉も作りがどことなく似ている
冬の中でも終わりのころの季語らしい
冬真っただ中の印象を受けた
そういえば冬に蝶を見かけない
そもそも冬に蝶は空を飛ぶのか
蛹になって冬を越すのではないか
調べるとほとんどが蝶としての姿ではなく
異なる姿で冬を迎えるそう
つまりは蛹などだ
人が着込むのと同じ
近頃の冬は私たちにも厳しい
凍蝶もまた弱々しく飛ぶ蝶
それを表しているらしい
美しい響きから感じる違和感はこれか
冬と蝶がどうも私の中では繋がらなかった
しかし銀世界に飛ぶ極彩色の蝶はさぞ美しいだろう
季節は春
いたるところで蝶を見かける
やはり蝶には軽やかに飛ぶさまがよく似合う
穏やかな風とよく合う